虫歯や歯周病に罹ってから歯医者で治療することを繰り返すと、歯の寿命はどんどん短くなっていきます。病気にならないように予防に力を入れることがお口の健康につながり、それが健康な食生活を可能にします。
日々のケアは歯垢や歯石を溜めないことと、糖を頻繁に摂取しないことである程度成果を上げることが出来ます。当院ではさらにそれらに加えて、3~4か月に一度定期検診にお越しいただくことをお勧めしております。必要であれば歯石の除去やクリーニングも受けられるため、より良好なお口の状態を永く保つことが出来ます。
歯科治療は環境が清潔でなければ、手術部位から病原菌が入り込むことも考えられます。自身の唾液の中にすら細菌はたくさん存在します。虫歯治療の際に、唾液が被せ物に入らないようにするのはそのためです。
そのような細菌対策が求められる治療環境ですので、当院は衛生管理を徹底しています。例えば、使用するごとに器具を滅菌したり、できるだけ使い捨ての製品を使用したりしております。患者様が安全な治療を受けるために欠かせない行程です。
歯科治療は老若男女を選ばずに、全ての人が受けるものです。そのため、お子様やご年配の方、体の不自由な方の通院にも配慮しております。
お子様を一人で待たせる時間は親御様にとっても不安で、治療に集中できません。そこで当院はキッズルームを備えており、お子様が心細い待ち時間を過ごす必要がありません。また、ご年配の方や体の不自由な方にとっては、ちょっとした段差が危険になったり、障害物になります。そこで院内はバリアフリー設計になっております。
患者様ご自身は何かトラブルを抱えてお越しになることがほとんどです。不安な気持ちで、色々と心配されて来られる患者様に対し、しっかりと正しい診断をし、ご説明することが歯科医師の最初の役目でもあります。
治療を行うだけでなく、ご不明点を解消できるように分かりやすくご説明します。そうすることで、患者様にとっても予防意識や歯の学習意欲が高まるきっかけにもなると考えております。どうぞご安心して受診ください。
これらは、お口の中全体を調べていくうえで必須となります。
『なぜ、今の状態になったのか』『再発を予防するための方法は何か』を調べていき、患者様ひとりひとりに合った最善の治療方法を作り上げていきます。
また、治療方法は1つではありません。選択肢があるのならば、ひとつひとつ説明し、患者様に選んでいただきます。これは、患者様自身が治療に対して責任をもち、決断をしていただくためです。
「しっかりと治して、健康になる!!」という強い気持ちをもって治療に臨んでいただけるよう、私たちも準備をしていきます。
当院では初診時に採取した資料を基に、治療方針を決定するための時間を設けております。
これらをしっかりと理解していただきます。
治療期間や治療方法の選択肢などもしっかりと説明させていただきます。
1回で決まらなかったため、2回、3回とカウンセリングの時間を取らせていただいた患者様をおられます。お互いが納得して治療に臨むことがカウンセリングの目的なので、回数に制限はありません。
お口の中の健康を取り戻すためには、まず環境を整える必要があります。
プラークコントロール(お口の中の環境を整えること)は非常に大切です。その後の虫歯治療や、被せ物の治療などの成功率にも大きく影響を及ぼします。虫歯治療をしたくても、歯茎が晴れていたり、歯垢(プラーク)はたくさんついている状態では、詰め物をしたり型取りをすることが難しくなります。
また、喫煙者の場合、当院では見えている部分の歯石や磨き残しは除去しますが、それ以上の治療は原則として行いません。これは、タバコの中の化学物質により血管が収縮し、歯周病の治癒を妨げてしまうからです。
Ⅱ型糖尿病にかかった時、まず内科の先生がすることは『食事療法と運動療法(生活習慣の改善)』です。歯周病治療も同じく生活習慣の改善を行わなければ、良い結果は得られないでしょう。
初回は、見えているところの歯石や磨き残しを取っていきます。また、普段されている歯磨きの仕方が合っているのかチェックをします。半数以上の患者さんは、1~2回程度で終わり、虫歯治療や定期検診に移行します。
歯周病が進行している、もしくはセルフケアに不安が残る患者さんの場合、もう数回かけて口腔内を清掃していきます。治療がひと段落したら、歯周病検査を再度行い、どのくらい改善したのかを評価します。
歯周病治療に終わりはありません。「治った」というよりも、「改善した。良くなった」という表現の方が適切だと思います。2~3カ月かけて通院していただき、良くなったとしても、1年放置すればまた同じ状況に戻ってしまうことはあります。1~3か月に1回は定期的に通っていただき、チェックをしていく必要があります。定期的なメンテナンスでは、歯医者でしかできない普段の磨き残しのクリーニングをします。
通っていただく頻度は、患者様個々のお口の状況によって異なります。
カウンセリングの際に、ご要望などをお伝えください。
大切なお子様の健康を守るためには、可能であれば成人と同じように検査をすることが望ましいです。レントゲン検査や歯の清掃状態の検査、生活習慣の問診などをきっちりしていく必要があります。
ただし、お子様の年齢などによっては検査も難しいこともあります。1歳のお子様に、レントゲン検査の必要性を問うても理解はできません。砂糖をたくさん摂取するリスクを説明してもわかりません。
お子様に来院してもらう真の目的は、虫歯を治すことより、いかにお口の中を良い状態で保つことができるか(そして永久歯を健全に保つ)です。
その子の今できることをしっかりと把握して、ちゃんと意味が分かって協力してもらえるまで見守ってあげることは大切です。無理に口を開けさせて治療をしても、ほとんど意味がありません。子どもにとっては、『嫌なことをされた』としか覚えてもらえません。
下の前歯が生え始めたころから定期検診に来られているお子様は、やはりその後もあまり虫歯になりません。これは、早い段階からご家庭と歯科医院でタッグを組んでむし歯予防をしているからです。ご家庭では、ご両親が中心となって仕上げ磨きや食生活の管理をしていただいています。
そして3~4カ月ごとに来院された際は、しっかりと磨けているかプロがチェックします。そして、ご両親と我々が、お互いに変化がなかったか話し合います。これを続けているご家庭では、ほとんどむし歯と縁がない人生を歩めるでしょう。
当院では、お子様のむし歯ゼロを目指して、診療にあたっています。
基本的に、安定期であればほとんどの治療が可能です。抜歯も安定期であれば可能ですし、被せ物を作製することも可能です。歯科で行うレントゲン撮影も問題はありませんし、お薬も選ぶことで服用は可能です。
当院に来られている妊婦さんですが、安定期から後期にさしかかった頃に来院される方が多いです。この場合、どうしても出来ることが限られてしまいます。歯周病治療をしていたら、結局臨月になってしまい虫歯治療ができなかった、ということもよくあります。
出産後は忙しく、自分の為の時間をつくることが難しくなります。安定期に入った20週目くらいに来院していただければ、時間にゆとりをもって歯科治療を受診できます。「気になるところがあるなあ・・・」と感じたら、早めに受診されることをお勧めします。
他院様での治療や治療方針に疑問をお持ちの方に、レントゲン写真やCT撮影、口腔内検査を行った後、当院での見解をお伝えします。
治療方針は、100人の歯科医師がいたら100通りあると思います。ですので、自分に合った治療をする歯科医院を探すのは、患者様の責任の一つではないかと私は考えています。少し突き放した言い方かもしれませんが、歯科は医療であり、「近いから」だけで通院するのを決めない方が良いと思います。いまはインターネットなどでも検索できますし、自分の健康について「ここなら自分の考えと合うかな」という歯科医院を探すことは大切です。
疑問を持つことは何も問題はありません。当院に来られて、何か問題を解決するお手伝いが出来ればと考えております。
「歯を抜かないといけないと言われた」など、どんなお悩みでも構いませんので、まずは一度ご相談ください。
ダイレクトボンディングとは、コンポジットレジン(白い樹脂の詰め物)を使用した虫歯の治療方法です。
一昔前は、「柔らかすぎて奥歯に使えない」「歯と色が合わない」「すぐに取れる」など、いろいろと問題点があり、銀歯やゴールドの被せ物の方が、治療方法としては優先されていました。
充填剤(詰め物)、ボンディング(接着剤)などの材料の進歩により、これまでだと大きく削って被せ物を作製しないと難しかった症例でも、M.I(必要最小限の侵襲)で治療をすることが可能になりました。
前歯のすきっ歯をコンポジットレジンで詰めたり、奥歯の歯と歯の間にできた虫歯を詰めたり、用途は様々です。
ダイレクトボンディングは、金属の被せ物ではできない『接着』という技術を利用して、長期的にみても十分長持ちする治療方法として注目されています。
『きれいに治療できる』というのも非常に大切です。しかし、同じくらい大切なのが、『歯が長持ちする』だと当院では考えています。同じコンポジットレジンでの治療にしても、接着の処理をできる限り完璧にしたり、限りなく段差が出ないように研磨(磨く)をすることで、治療した歯がより良い状態を維持することができます。
すべての症例でダイレクトボンディングが可能、とはいきませんが、私たちはその歯にとってベストの治療方法を提案します。
根管治療(歯の神経の治療)には、二つの治療があります。
ひとつ目は、大きなむし歯などで、はじめて神経の処置をする場合。『抜髄(ばつずい)』といいます。
ふたつ目は、過去に抜髄をしている歯が、細菌感染を起こして膿が溜まってしまい、再治療が必要になった場合。『感染根管治療』といいます。
どちらも治療そのものには大きな違いはありません。しかし、治療の難易度は感染根管治療の方が難しく、成功率はグンと下がります。本来の神経の管とは違うところに穴が開いていたり、大きく削られてしまっているので歯が非常に脆くなっていたりします。当然そのあとの被せ物を入れる処置も難しくなります。
昔からよく言われていることなのですが、『同じ歯の治療は多くても3回まで。4回目の(再)治療は抜歯になる』。実際には、3回目でかなり危険な状態になっていることもよくあります。
そもそも神経の処置がないように、むし歯予防するのがベターですよね。しかし、もし抜髄が必要になったとしても、抜髄処置をしっかりと行っていれば、再治療を防ぐことができるかもしれません。
そのためには、①むし歯検知液などを使用して、しっかりと虫歯を取りきる、②根管治療中に唾液などが入らないように、隔壁(詰め物で歯を補強する)をする、③ラバーダム防湿をしっかりと行う、④確実に滅菌された器具を使うこの4つは必須です。すべてに共通するのは、感染予防です。
歯科用CTやマイクロスコープがあれば、さらに難しい症例にも対応できます。しかし、ほとんどの症例において、上記の4つ(+診断)で問題なく対応できます。